かゆい里芋

里芋の葉は蓮の葉のようにまるく広がっています。朝露が丸い水玉になって緑の葉っぱにちょこんと座っている。それは朝日を浴びてキラキラと光っている。思わず葉っぱをゆらして水玉をころがして遊ぶ。子どもの頃の芋畑での光景がなつかしく浮かんできます。里芋のおいしいところは何といってもとろっとしたところ。親芋はごつごつして苦手だが、子芋はとろみがあっておいしい。子芋に付いている更に小さい芋は孫芋と言うらしく私の一番すきな部分だ。でも大敵は「かゆい里芋」。

「かゆい里芋」と言って恐れているのは、私だけ。母も妹たちも平気らしい。「里芋は好きなのに料理が出来ないとはかわいそう」と同情されている。かゆみを防ぐための方法を教えられた。それは、手や腕をぬらしてから調理を始めること。さっそく喜んでやってみたが私には効き目がなかった。ほんのちょっと里芋にふれた水がはねて皮膚に付いただけでもかゆみが発生してくる。今、こうしてその場面を想像しただけでもかゆくなって気そうだ。

食べた後、胃の中はどうなっているのだろう。かゆいかゆいと騒いでいるのだろうか。でも、食べずにはいられない。この「かゆい里芋」を作り出す葉っぱを支えている軸の部分、芋茎(ずいき)と云いますが、これもおいしいんです。えぐみを上手に取れば、しゃきしゃきして風味が良く、食が進みます。甘じょっぱく味付けをして煮込んだものは佃煮として保存食にもなります。今年も実家では、里芋好きの我が家の分も植えてくれています。どうぞ天候に恵まれますように。

里芋をおいしく煮込んで

おいしいイモの料理は日本でもたくさん存在しますが、その独特の味わいで人気のイモはやはり里芋ではないでしょうか。少し粘り気のある里芋は、実は歴史が深いものなのです。日本においては縄文時代に伝わったとされ、その栽培のしやすさなどから今日に至るまで大切に育てられ食卓に上り続けてきたと言われています。里芋のベストシーズンは主に秋ごろです。千葉や福井などで栽培されており、人気のあるご当地の里芋は高値で売られています。


そんな里芋ですが、みなさんはどんな食べ方をしていますか。やはり里芋はそのままの味を壊さないように食べたいものですね。そこでおススメの調理方法はやはり有名な芋煮です。この芋煮は主に東北地方で一般的に昔から楽しまれてきた調理方法です。芋煮会という祭りのような模様しも開催されるほどで、白菜やゴボウなどの野菜や豚肉を加えた豚汁風の芋煮もあれば、牛肉にこんにゃくやネギなどを加えた牛すき焼き風も楽しまれています。


大きな鍋でグツグツ煮込むことで知られる芋煮ですが、自宅で楽しむにはちょっと量が多い、という場合はお味噌汁の具材とし里芋を利用するだけで簡単に芋煮になります。自分が食べたい野菜やお肉と一緒に煮込むだけで里芋に味が染みわたり、おいしく食すことが出来るのです。そんな里芋料理ですが、もちろん芋煮のほかに醤油、砂糖などで簡単に味をつけた、とても簡単な芋のにっころがしというメニューもおススメです。今秋はぜひ、里芋をおいしく煮込んで楽しみませんか。